2017年05月16日

幸せを振る


マエストロ・フェドセーエフとのリハーサルが始まりました。ボロディンの二番、チャイコフスキーの四番。

ここ数年共演を重ねているマエストロ。毎回お国もののロシア音楽ばかりですが、全てがリリカルで、伴奏であっても歌謡性の高い音程感で演奏することになります。

N響楽員から強く愛され惜しまれながら亡くなってしまったマエストロ、スベトラーノフとの共演を彷彿とさせる大変美しい響きになるのですが、チャイコフスキーのフィナーレなんかは、今まで聞いたことのないような歌のアプローチで少々びっくり。

金曜日、土曜日の本番。ご来場予定の皆様は、楽しみにしていてください。充実した本番、幸せな響きになることをお約束します。


幸せといえばマエストロ。演奏中の顔が本当に幸せそうで。サントリーではなくNHKホールなのでお客様から見ることが出来ないのは残念ですが、それはそれは素敵な表情で音楽を導いています。

情緒豊かな長調のエスプレッシーヴォの場面では、口角が上がりきった笑顔になり、音楽の幸福をビジュアルにも表す結果になっている。

指揮者は激しい場面では険しく、エスプレッシーヴォでは恍惚となる人は結構いますね。マエストロの場合は恍惚とは違う。

心から幸せそうなのです。

実は高齢になるといらちになるマエストロも結構いて、もちろんお客様にはわからないのですが、リハーサルの時間、オケマンが辟易としてしまうパターンもそれなりにあるのです。

マエストロ・フェドセーエフはその真逆。見てるこちらがつられて幸せになる。ご本人が音楽から素直に幸せを感じまくっているのが滲み出て、オケマンに伝染するよう。


「職場に必要な人材とは、やる気のある人ではなく機嫌の良い人」という意見。僕自身大切に感じ意識しているものですが、機嫌良いを通り越して幸福までたどり着いたなら、どんな効果があるか想像つかないくらい凄いことです。

仕事場とはついつい実力ばかりを意識しがちですが、共同作業ならとても大事なことでしょうし、何より自分のためだと思います。実は生産性に大きく影響する。


あ……もちろんマエストロ・フェドセーエフの実力はピカ一ですよ。 (^^)


N響定期練習、川越へ
そういえば、マエストロ・ブロムシュテットも時々そんな表情に。

posted by take at 19:58| 活動報告

2017年05月15日

わらしべ長者


人には親切にするもんだ、から「わらしべ長者」の話になったのですが、全く知らない楽聖1人以外の大人も、皆内容が怪しかったので、きちんと調べてみた。

「情は人のためならずって話よ。えっと正確には………」


『昔、ある一人の貧乏な男がいた。貧乏から何とかして逃れようと観音様に願をかけたところ、「初めに触ったものを、大事に持って旅に出ろ」とのお告げをもらった。男は観音堂から出るやいなや石につまずいて転び、偶然1本の藁しべ(藁)に手が触れた。

男はお告げ通り、その藁しべを手に持って道を進んでいった。ところが彼の顔の周りを、大きなアブが飛び回り、煩くて仕方が無い。そこで男はアブを捕まえると、藁しべの先に結び付けてやった。

すると、傍で大泣きしていた男の子がアブが結び付けられた藁しべを面白がり、欲しいと言って来る。男は観音様のお告げを信じて譲ろうとしなかったが、大泣きに手を焼いていた男の子の母親が「蜜柑と交換しよう」と申し出てきたので、藁しべを男の子に譲り、代わりに蜜柑を受け取った。

さらに歩くと、喉の渇きに苦しんでいる商人がいた。彼は男が持っていた蜜柑を欲しがり、持っていた上等な反物との交換を持ちかけてきた。男は蜜柑を譲り、反物を手に入れた。

一本の藁しべが上等な反物に代わったと喜んでいた男は、侍に出会う。その侍は愛馬が急病で倒れてしまったが、急いでいるために馬を見捨てなければならない状況にあった。侍は家来に馬の始末を命じ、先を急ぐ。男は侍の家来に反物と馬の交換を申し出た。家来は反物を受け取り、そのまま侍の後を追っていく。男が水を汲んで馬に飲ませたところ、馬は元気を取り戻して立ち上がった。男は馬に乗り、旅を続けた。

道を進んでいくと、大きな屋敷に行き当たった。ちょうど旅に出かけようとしていた屋敷の主人は、男に屋敷の留守を頼み、代わりに馬を借りたいと申し出る。主人は3年以内に自分が帰ってこなかったら、この屋敷を譲ると男に言い出す。男は承諾し、主人は馬に乗って旅に出発した。

3年待っても5年待っても主人が旅から帰ってくることは無かった。こうして男は屋敷の主人となり、裕福な暮らしを手に入れることができた。』


楽聖「親切というよりは、自分から交換をもちかけてますよね」

うーん、前半はともかく後半はそうだ。いろんな解釈ができてしまう。

「と、とにかく困ってる人は助けなさいっちゅうこっちゃ!!」


いい加減な先生である。


川越へ

posted by take at 09:24| 活動報告

2017年05月14日

よかれの善し悪し


どんな国の人の気質、価値観、文化にも、良い面と問題を生み出す良くない面があると思います。

日本人の代表的な特徴というのは


「とにかく周りを気にする」


だと僕は勝手に思ってます。周りや人、ルールや場の空気。とにかく気にしてしまう。気にすることを要求するし、される。

「日本人は実は時間を守らない民族」という意見。9時の始業にはいるが、5時の終業は誰も守らない。始業の時に自分だけいないのは具合が悪い、終業の時に自分だけいなくなるのはまずい。つまり時間を守る民族ではなく、周りを気にする民族。


そんな気質が、今の日本の素晴らしさの根幹にあると思います。ある意味、お互いで縛り合っているのだろうが、お陰で秩序に対する意識やサービス業の質は高く、勤勉で公共を美しく保とうとする。慈愛も宿りやすくなり、周りの幸せを気にするが故の平和に対する意識にも貢献しているのでしょう。

ただ日本人の課題、なくならない若年齢からの「日本人のいじめ」、幅広い層に拡がる「日本人の心の病」、その根っこにも、この気質こそが病原菌としてあるのだと思います。


「ハーフとしてドイツに生きるって、どんな感じ?」というインタビュー記事を見ました。

とても面白い内容でしたが、中にこんな部分が


『たとえば、ドイツ人って、一般的に言い方がキツいっていうか、思ったことをストレートに言うでしょ。日本人はそうじゃないよね。日本人は常に相手の気持ちを想像しながら話す。相手を傷つけないように。ドイツ人の多くはそこまで気にしないんだよね。それで、自分はどういう話し方をしたいか、するべきかと考えたり、、、、。

キミはわりと日本式に話す方なんじゃない?

うん、僕はそうしたいと思うから、ドイツ人とドイツ語で話すときにも、相手の気持ちを想像しながら話してるんだ。それについて、ドイツ人の友達に説明したことがあるんだよね。日本人は議論は苦手だけど、人の気持ちを察するのが得意なんだよって。

そうしたら、どんな反応だった?

「へー、そうなんだ。でも、なんで察する必要があるんだ?どう思ってるか、本人に聞けばいいことじゃないか」って不思議がってたね。あまり理解されない。』


ドイツ人はそうだから、際立った素晴らしい物を生んだり、毅然とした立派な判断ができることが多い。

ただ同時に、こんなだからどうしてもうまくいかないこと、根の深い問題も抱えている。


日本の教育現場が、いじめの処方箋、更に引きこもりや鬱の処方箋をどうやっても見つけられず、ずっと悩み苦労し続けているが、僕は原因の大元は私たちが美徳としているこの気質にあるのだと思っている。

だからといって、周りを気にしなくてもいいとは言い切れないし、現実に僕自身は気にすることを善しとしている。若者に要求してるし。


ただ、全ての薬に副作用があるように、私たちがよかれと思っていることが、絶対であり完璧であると思わないことが必要だと思うのです。

少なくとも「なんで察する必要があるんだ?」という価値観があることを、それは決して悪ではないことを知るだけでも、違ってくると思います。


遠足
演奏も、聞き手を気にする、気にせず自分勝手にやる。両方を意識し理解し持ち合わせないとだめなようだ。

posted by take at 10:35| 活動報告

2017年05月13日

火ムチ


先日とある韓国料理屋でサムギョプサルを楽しんだのですが、例の少し斜めって穴から油が抜けていく鉄板の上で、豚肉をメインに、その両脇でナムルとキムチをそれぞれ焼いていたのが印象的でした。

サンチュやゴマの葉に豚肉をのせ、焼いたキムチやナムル、味噌やコチュジャン、刻みネギなどを乗せくるんで頬張ると、混ぜる文化の韓国の本領発揮、とても楽しくいただけたのでした。


今日は家の近所、お気に入りの焼肉屋「馬場ミート」へ。

最初キムチの盛り合わせをもらい、ビールと共につまんでいました。空腹にまかせパクパク。キムチが無くなりかけ、肉を焼きはじめてから、あの時の

「焼きキムチ」

を思いだしました。

あれは上手かったなー。

すぐに白菜キムチのおかわりをもらい、鉄板にのせます。そしてサンチュにえゴマ、今日は牛肉に味噌、コチュジャンにオリジナル薬味、火の通ったキムチをのせて食べたら、やっぱりうまいじゃあーりませんか。ビールぐぴぐぴまいうまいう。凄く美味し楽しい。


皆さん、キムチって焼いたら凄くいい薬味になる、知ってました? 僕はあの店で経験しなければ、ビビンパに入れることはあっても、焼いて肉と一緒にとは思い付かなかった。

いやあ、なかなか奥深いもんです、キムチ。日本のつけもんは焼こうという話になりませんが、こやつは温めても実力を発酵しますよ!


休日

posted by take at 23:19| 活動報告

2017年05月12日

うどん焼き専門店


以前、焼きうどんが流行らんかなと書いたことがあるが、今日はうどん焼きが流行らんかなである。

え?一緒??ネタにつまったんか???それゆーたらかんわー!!


うどん焼き専門店やったら絶対流行ると思うわー。意外とないでしょ?

リーズナブルなお好み焼き屋でシメに頼んだ時出てくる麺だと、生命力の感じられないいかにも冴えない場合が多い。焼くんやけんこんなんでえんちゃうん感が漂うが、甘くみちゃいかん。ちゃんと本物焼いた方がうまいに決まっている。モチモチの美味しい麺やったら絶対料理としてのステイタス上がるって!

讃岐うどん屋は絶対焼きうどんは出さんけん、その隣に別店舗として出店はどうでしょう。麺は隣の打ち立てコシ強最高麺を使って、全く別料理としてグレードの高いもん出すと。

具は、魚介であれ肉であれ野菜であれ、産地直送の物を使い、パスタのように具材によって醤油味、ソース味、塩味とグランドメニューを作る。もちろん客の要望で、調味料を選べたりもする。

青のりや削り節も、香り高いえーぶんを使い、既存のイメージを大きく脱却。値段も雰囲気も庶民派だが、食べてみたらすごく味わい深いミシュラる美味さ。

僕が考える新しいのとしては、焼いた麺の周りに削り節まぶして水気を取りきったパサパサコシ強麺に麻婆豆腐をかける、麻婆うどん焼き。

かなり硬めに焼いたうどんを出汁に入れた、うどん焼き出汁茶漬け。

高級宇治茶を練り込んだ、抹茶うどん焼き。

どうです。今直ぐに食べてみたい逸品ばかりでしょ?


レッスン、川越へ

posted by take at 23:54| 活動報告