2017年12月11日

聞き手への道


演奏する人間の目的は

「聞き手に喜びと感動を与える演奏をする」

だと思います。演奏家として良い評価も得たいわけですし。その上で、自分が楽しく演奏できるにこしたことはない。


しかし自分が演奏しながら同時に聞き手の立場にはなれないという現実が、私たちの目的達成を極めて困難なものにしている。

そうなると、演奏しながらいかに聞き手の耳に近い状態になれるかを、アプローチの主眼とするのが得策ではないだろうか。

そのためには、聞き手という人が「どのように聞き、どのように感じているのか」を研究するのが第一歩になる。


聞き手は、まず演奏前には「期待」しかないし、演奏後に感じることは演奏中に感じたことの反芻なのだろう。

つまり、演奏の印象は常に

「リアルタイム」

にしか生まれていない。

ということは、演奏している私たちこそが、リアルタイムに、聞き手の喜びとなるであろうと信じる自らの喜びを、自分の音に要求することこそが「ロードオブリスナー」ということになるのだと思います。


N響定期練習、川越へ

posted by take at 17:04| 活動報告

2017年12月10日

熱量過多マン


ブロカートの団員の人に


「プロのオーケストラ奏者って、もれなく皆さん熱いんですね」


と言われました。N響のトレーナーの先生方複数の指導を受け、そう感じたらしい。

「皆さんの表現タイプは様々なんですが、基本熱い方ばかりだなあと思います」

そうなのかもしれませんね。ブロカートの先生方はもれなく僕が依頼した人ばかりで、ドライな人は考えなかったというのがあるかもしれないが、しかし楽器の奏法を極めようとする姿勢や、そもそもオーケストラの音楽表現に携わろうなんて人は、人間の幅広いタイプの中では「熱い人種」に位置する人ばかりなのかもしれない。

だって音楽って、人間の持ち物の中では、圧倒的に熱いもんですもんね。


「でもその中でも、吉川先生が一番熱量が多いと思います」


……は、はい。もう自覚はありませんとは言えない年でして。熱苦しいかもしれませんが、これまた熱量を減らし冷ます技がわからないときてまして……


KSK指導、ブロカート

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2017年12月09日

愛箱


僕はフランスのBAM社製のセミハードケース「オリジナル」というモデルを長く愛用しています。もう何代にも渡ってこれ。

軽いこと、安全なこと、背負わない僕には持ちやすいことが選択の理由。

ケースごと倒してしまったこと複数回あれど、一度も事故なし。飛行機も大きな箱に必ず入れてもらうにせよ、一度も事故なし。

かつてハードを使っていた時の方がダメージを受けたことあります。セミハードなれど、絶大なる信頼でコレを愛用中。


ケースは、外の頑丈さだけが安全性に貢献するわけではないと聞きました。楽器を納める中身の材質が、外からの衝撃を吸収してくれるものでないと、圧力が直接楽器に伝わってしまう。衝撃と共に、中で楽器が微妙に遊ぶくらい適度な柔軟材質で支えられていることが大事なのでしょう。

このセミハードは、外身はハードほど硬くはないけど、中身こそが絶妙なのだと思います。


実は一度だけ、ケースも選んだことあります。倉庫で楽器の選定をした際、同じオリジナルをあるだけ出してきてもらい、持ったり歩いたりして。大差はないのですが、ひとつだけなんだかしっくりきた気がしてそれを購入、長く使っていました。

ある時取っ手が壊れてしまったのですが、他はまるで問題ないので修理に出していました。先日それが久しぶりに戻ってきて

本当に久しぶりにそのケースを持つと


「やっぱりコレがいい……」


同じケースをいくつも持ち比べてみましたが、他は大差なくても、コレだけ微妙にしっくりくる。

手の感触、バランス。持って歩いても、なんだかストンと空間に納まっている印象なのです。手首へのダメージが最小なのだと思う。

毎日のことなので、この身体へのフィット感は嬉しい限り。最軽量に近いケースの、更なるフィットとの出会い。

既製品ケースにもあるんですね、個体差からなるプチなる幸せ。


N響定期

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2017年12月08日

都心に門鍵


都心に猿が来て大騒ぎ(中騒ぎ?)になっている。

去るものを追わずというわけにもいかず、猿者を追う人たちの映像が流れている。

「呑気ィなモンキーもいたもんだ」

と軽口をたたく人もいるが、今回興味深いのはそのルート。

大田区から品川区、そして港区と。ニュースでは品川駅港南口の浄水場の門を越えたとのことで「水を飲みに行ったんでしょうか」とこれまたノンキーなコメントも聞けるが

ん?これどこかで見たルートだぞ…………( ̄0 ̄; こないだシンちゃんが歩いたのと同じ道筋やんか!!!

シンゴジラの移動ルートと同じじゃないか、撮影場所巡りか!!、と思いネットを見ると、やはり「サルはシンゴジラの聖地巡礼をしている」との書き込みが。

まあそれはともかく、ということは我が家の辺りを跳ねて行ったはずで、ピンポーンでもしてくれると、お風呂沸かし温泉バスロマンでも入れて歓待してあげたのにと、動物に優しい僕は思ってしまう。

この地に住んで早17年だが、ピンポーンするのは宅配おじさん、宗教おばさん、セールス兄さんくらいで、お猿さんは来てくれない。


ピンポーン☆


あ、誰か来た(本当)。


「水道局の者ですが、水質調査にまいりました(本当)」


お!お猿さんが訪ねた水道局からきたのか。もしかしたら人間に変装して風呂に入りにきたのか?


いずれにせよ、無事に山へ帰ることを願います。都心は猿芝居ばかりする自分勝手な人間たちのワンダーランド。純粋純朴なお猿君には住みにくいでしょうから。


N響定期

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2017年12月07日

海老頭濃厚魅惑


京急の品川駅構内に『スープストック』があった頃は、時々カレーとのセットを食べたり冷凍のスープを買って帰ったりしていた。

特に好きだったのがオマール海老のビスク。ビスクとは甲殻類のポタージュのこと。野菜も沢山煮込まれていて、濃厚な味わいがたまらない。

スープストックのページで調べると、年間133万杯も売れる一番人気だそう。このページには作り方まで写真入りで紹介されています。


先日訪れた千葉は土気のホキ美術館ですが、併設しているイタリアンレストランが凄く美味しいので、今回も席を予約しコース料理を楽しみました。

そのコースのスープが、一口食べた瞬間


(○з○)<劇好みっ!!)


このビスクのスタイルでした。

トマト仕立て、海老の味わいが素晴らしい。スープストックの方が濃厚でガッツリくる感じか。こちらは上品で洗練されてる感じ。でも海老の旨味はしっかりと、言葉にならない魅力に溢れている。

「すみません。このスープに使っている海老はなんですか?」

思わず聞いてしまいました。お店の方はとても丁寧で、海老の頭を皿に盛って見せに来てくれました。

「甘エビです。頭だけを入手できるんです。野菜も沢山煮込んであって……」

細かく作り方まで教えてくれました。


ホキ美術館は写実絵画も素晴らしいのですが、このレストランとセットの時間が至福。

「本日のスープ」だったので、ビスクと出会えるかは運ですが他も全て美味。皆さん是非。


かつて海老アレルギーだった僕は今は平気であれこれ楽しむが、このスープが一番好きな海老料理かもしれない。


N響定期練習、川越へ、アンサンブル学内コンサート

posted by take at 17:11| 活動報告