2013年02月20日
シュムーの言葉
僕はベルリンで、シュムーからいろんなことを教わったのだが、たくさんの会話の中いくつか忘れられないものがある。これは、そのひとつ。
たけ 「シュムー、質問があるんだけど」
シュムー 「いいよ、タケ」
たけ 「僕のムントシュトゥックについてだけど、どう思う?」
シュムー 「なんだ、悩んでるのか?」
たけ 「そう、悩んでいる」
シュムー 「何を悩んでるんだ?」
たけ 「僕のムントシュトゥックはこれだけど、少し小さいのかな、と思っている。君のムントシュトゥックは、僕のものより少しだけ大きいよね」
シュムー 「タケはエヌハーカー (NHK) で、いつもそれを吹いてるんだろう?」
たけ 「そう」
シュムー 「だったら問題ないじゃないか………プロフェッサードムスは誰よりも小さなムントシュトゥックだったが、誰よりも大きく立派な響きを出した。だから関係ないんじゃないか」
また別の時
たけ 「シュムー、僕のムントシュトゥックの当たる位置についてどう思う?」
シュムー 「なんだ、悩んでるのか?」
たけ 「そう、悩んでいる」
シュムー 「何を悩んでるんだ?」
たけ 「僕はちょうど真ん中だけど、少し上がいいのかな、と思っている。君の位置は上の方だよね」
シュムー 「タケはエヌハーカー (NHK) で、いつもそこで吹いてるんだろう?」
たけ 「そう」
シュムー 「だったら問題ないじゃないか………プロフェッサードムスは誰よりも下の方に当てて吹いていたが、誰よりも大きく立派な響きだった。だから関係ないんじゃないか」
たけ 「シュムー、質問があるんだけど」
ほにゃららほにゃらら〜〜〜〜
シュムー 「だったら問題ないじゃないか。プロフェッサードムスは誰よりも………」
シュムーは、直接習った山元さん、ウテッシュさんと同じくらいドムスさんのことを尊敬していた。
僕にとっては、その後の考え方の大きな指針になる “禅問答" だった。
N響、本番初日。
posted by take at 18:32| 活動報告