2019年07月16日

It's old


保険の営業関係のコマーシャルで、ひょろっとした新入社員に先輩社員が筋肉リュウリュウのふくらはぎを見せ「営業は足で稼ぐんだ!」と叱咤した瞬間

「It's old 営業」

とコピーが出るものがある。



先日沖縄でプレイヤーと話し合った「ドイツにおける発音の意識も時代と共に変わってきているのではないか」というのを考えながら、なぜときと共に変化するのだろうと考察している。


実はスライディングに関しても、最近変遷を感じる瞬間があった。

かつては、ポルタメントが入っても気にしないような、どちらかといえば「それこそがトロンボーンらしい」という教えをする時代があった。

その後録音機器の発展もあり、多くの演奏家、教育者が「スライドは、発音とタイミングを合わせ、リラックスした右腕を速く動かす」というのが主流に。僕もこれでやってきた。

すると、シカゴシンフォニーのジェイ・フリードマンのように「世界中でスライドを速く動かすことにばかり気をとられている。自分は、それとスライドならではの中間で」という人も出てきた。

息の流れが伴わなってないからという投げ掛けだが、実はこの「行き過ぎたら戻ろうとする感」は、とてもよくわかる。

全体としては「洗練」と「より魅力的に」の方向へ進んでいるわけで、決して後退はしていない。

ただ時間の流れと共に、良しとするものも深みを増していくもので、聞きたいものの流行りや楽器製造のクオリティも変わるので、いつまでも同じではなく、気づくと違ってしまっているというのが世の現実だ。

もちろん絶対変わらない部分もあるが、タンギングやスライディングといった根幹に近いようなものでも微妙に変化し、なんなら逆のことが良しとされるときもくる。


自分としては、変わらず貫く部分と、新しい時代のものをはなから否定するのではなく、きちんと研究し取り入れるものは取り入れ、年齢を重ねてこそ変われることが必要だなと。


「It's old 奏法」「It's old 教育」と言われないために。


N-crafts大阪公演

posted by take at 12:58| 活動報告