2017年08月28日

終わってはいない

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今回のN響東北演奏旅行中に、ファゴットの菅原恵子さんが、秋田のデパートで見つけたという復興支援ミッフィーを僕にプレゼントしてくれました。

「吉川家ミッフィー好きだし、吉川君誕生日一緒だし…」

被災地も含め音楽で廻る今回の旅、気持ちや意味合いが深まる意味でも、僕には嬉しい頂き物になりました。恵子さん、ありがとうございました。


このミッフィー、日本百貨店協会が『2017 全国百貨店復興アクション 東北と熊本へ、応援の輪をつなげよう』を統一スローガンに、東日本大震災と熊本地震の被災地への復興支援キャンペーンに取り組んでいるもの。

東北三県と熊本県を代表するまつり衣装を着た『miffy手をつなごうフィギュア』が、8月1日より全国の百貨店で販売されています。キャンペーン終了後、チャリティグッズの収益全額(売上高から商品原価を除いた全額)が被災地に寄付されるとのこと。

岩手県盛岡さんさ踊り、福島県福島わらじまつり、宮城県仙台七夕まつり、熊本県山鹿灯籠まつりのミッフィーたち。可愛いですよ。



盛岡公演には、大槌から槌音プロジェクトの代表、臺さんが友人たちを連れて聞きにきてくださいました。

この6年半で支援の輪は各地に広がり続けています。様々なイベントの準備で臺さんも本当に忙しそう。感謝の言葉を口にしながら日本中を駆け廻っている。

同時に人口が減少気味で、子供たちの心の病も見られる大槌の現状は、平常心で聞いていられなくなるような辛過ぎる話だ。


様々な会話をしながらホールへと歩いていた時、岩手県民会館の裏を流れる中津川の激しい濁流を、橋の上から眺めることとなった。

前日からの大雨により、遊歩道を沈めるまでの水位になり、非日常テイストのスピードと汚さで荒れ狂う恐怖を生み出している。

「津波を経験した皆さんは、この川を見ること自体、恐ろしいばかりですよね」

僕の言葉に「本当にそうです」とだけ呟き、思い更けるように宙を見つめる臺さんの表情が心に焼き付いた。


僕はこの秋から冬にかけて、いくつかの復興支援コンサートに出演します。「ア・ソング・フォー・ジャパン」を吹いたり指揮をしたり。

繰り返し続いてきたそれらの価値あるイベントも、内容の変化が必要な過渡期にきています。本当に価値を持たせるだけ思いを使い、無理やりではなく自然に努力を重ねるには、過去からの継続だけでは困難になってきているのです。

実は震災の実態をはっきりとは知らない世代は高校生にまで至っています。6年半とはそういう年月。それは日本のあちこちがそうだろうが、被災地の子供たちが既にそうなのです。

まだまだ平穏な日常とはいかない大槌にて、そんな世代が心病む現実があります。


震災の傷はあまりに大きく、故に反動が生む力も大きく、まだまだ支援を続けるエネルギーも決して枯渇はしていない。しかし、携わる人たちが疲れ気味なことは確かだ。

若者は知らない世代になり、年長者は年齢を重ねている。


復興はまた半ばなのだ、忘れないで欲しいと、ミッフィーも臺さんの眼差しも叫んでいるように感じ、心あらたに人を思うことを決意する旅になりました。


オープンキャンパス

posted by take at 16:49| 活動報告