音と音楽は違う。
もっと正確にいうと「ただの音」と「音楽の音」は違う。
自然の音含め「ただの音」には、意味は無くてもいい。
たとえば川のせせらぎの音、雷の音、雨音、風の音、何かがぶつかる音‥‥私たちの生活の中で聞くことができる自然音には、人間として意味は無くても構わないし、そもそも意味は無い。ただ鳴ってればいいだけ。
しかし音楽の音となると話は違う。
人が人のために奏でる音楽の音は「ただ鳴ればいい」とはならない。
私たちは勘違いしがちだが、どんなにいい音でも「意味が内在しないいい音」ならそれはただの音。つまり音楽の音ではない。
音楽は音ではないから。音楽だから。
美しいことはそれだけで価値があるが、しかし「意味が内在しない美しい音」ならそれもやはりただの音。音楽の音ではない。
わかりやすく考える。
ただの音(自然音含め)が人間にもたらすものとと、音楽が人間にもたらすものを真剣に考えれば、おのずと「音楽の音に必要な意味」は見えてくる。
「聞く人にもたらすものは何か」を意識することで、本当に必要なことは見えてくる。
そして「あなたのやっていることは実は意味が無い」と言われない人生を送りたい。