2023年09月01日
インテンポはダメ?
先日N響のとあるベテラン奏者と飲んでいる時、指揮者の話になり
「最近の指揮者は軽いだけでなくインテンポが多い‥」
という嘆きが聞けました。
インテンポが多いというのはユニークな表現。
現代の指揮者が流れの良さや縦の線、リズムの明瞭さという意味でのアンサンブルを意識したとき、どうしてもインテンポに寄りがちな部分が多くなるのかもしれない。
じゃあアゴーギグをつけまくって、速くなったり遅くなったりしまくればいいのかといえば、それはそれでツボにハマるかどうかはわからない。
絶妙に激しいアゴーギグを表現したフルトヴェングラーの後続の指揮者の発言として
「私はインテンポでやる」
というものが残っている。
つまりアゴーギグもやりゃいいってものではなく、やりようによってはアンチ的感覚も湧いてきて「それならインテンポで」という流れも出てくるのだろう。
今僕が求めたいのは、大見得もあってもいいが、小見得が散りばめられたもの。つまりほんの少し早かったり遅かったりというタイミングで揺さぶれるもの。
いずれにせよ、人の心にすっと入っていき、気がついたら喜びや感動を誘うものというのが絶対条件ですね。
それができればどうでもよろし。
posted by take at 18:07| 活動報告