巷でよくある言い合い。
それが恋人同士や夫婦、友人なんかでも多いと思うが‥
「言ったよね?」
「そうだっけ?」
のようなもの。
僕は最近深く理解できたのだが、人というのは本当に「全部は聞いてない」。でも言った方は全部聞いてくれていると思うもの。
「明日1時に渋谷でね」
しばらく経って「1時にどこだっけ?」「渋谷で何時だっけ?」ということは本当によくある。これは忘れてしまったというだけでなく、そもそもちゃんと聞いてないのだ。
これが高じて小さな喧嘩から裁判まで、いわゆる有名な「言った言わない論争」になるのだが、これが不毛なのは、現実としては言ってたとしても、相手が聞いてなかったらその人にとっては本気で「言ってない」なわけで、録音でもしてない限り検証しようもない。
もちろん言ったつもりで本当に言ってないのもあるのだろうが、いずれにせよ証明できなければこの手のくい違いを正確に正すことはできない。
実は問題の根っこは、言った方が「全部を聞いてくれたはずだ」と信じるが、かなりの割合で聞いてないというのが人の現実だということ。
世の中はこの「実はいくつかの項目は聞いてない」ということで溢れており、それでも回っている。というか、それで回っている。
聞く側のコンディションや怠慢、言う側が思う重要性と聞く側の優先度の低さなど、もちろん聞いてない方が悪いっちゃあ悪いのだが、でもそれがほとんどの人間の現実なので、責めても無駄骨だったりするし、関係が悪くなって終わりみたいなことも多い。
なので、本当に全部伝えたいなら
「ねえ、今から言うの全部覚えてね。明日は!1時に!渋谷だから!いちじ!しぶや!!」
と。
ま、あとは文章にするしかないですね。証拠を残す。それでも「メール読んでない問題」や「斜め読み問題」なんかも起こってきますが、基本人ってそんなもんです。
自分がそうだし、周りもそうだと最近気づきました。
そしてこの理解からのアプローチが、レッスンで活きることにも気づきました。それはまた今度。