2023年03月22日
未来の教育
教育(レッスン)の流れを過去から現代へと見つめてみると、投げる内容や全体のシステムの洗練がはっきりと見てとれる。
人間にとってより現実的に成果をあげられるものへと変化しているのは、どの分野でも確かにそう。
たとえば弦楽器のように楽器そのものは変わっていないのに、年月と共に音や技術が優れていくのは、どう考えてもトレーニングの内容によるところだろうと、誰しもが簡単に辿り着ける。
同時に、取り組むとき(音楽なら演奏するとき)その際のメンタルのあり方についての理念をはっきり持っている教育者は、過去のやり口とは根本的に違う、深い深い観念のもと生徒と向き合っているのではないかと思うし、そもそも未来にはそれこそが必要なのではないかと考えます。
私たちは、技量の低い人間が自信に溢れている状態を否定的に見てしまう。「なんであんなにできないのに堂々としている?自分のことがわかってないのか?」と。まるで自信を持っていいレベルに対する免許があるように、ボーダーを感じながら責めてしまう。そのレベルまで達してないのなら、自信を持たずに自己否定の状態でいろと言わんばかり。
しかしとても重要なことを見落としがち。パフォーマンスをする場合自信の無さは邪魔にしかならない。不安や自己否定が心の中にあると、大抵失敗に繋がるし質の高いパフォーマンスは望めない。
これは実は全てのレベルの人においてそう。逆説的に言うと、どんな技量レベルの人でも
「自信がある状態でパフォーマンスに望まないと、そのとき出来得る成功には繋がらない」
となる。それはたとえ初心者状態であっても。
よくある話だが、まだ初期段階の人が伸び伸び取り組んでいるのを評して「まだ本当の怖さを知らないからねえ」と揶揄することがあるが、実はこの状態は間違いではないのだと思う。
「怖さを知ったらもっとナーバスでセンシティブになるでしょ」と、まるで知らないから実力以上のことが出来ているように評価しようとするが、そうではなくて、そのときできることを最大限やれるメンタルとしては、全く正しいのではないだろうか。
その2に続きます。
posted by take at 19:52| 活動報告