昨年中に被災地支援を共にした人から勧められてはいたのだが、ロードショーを観るタイミングを外してしまい諦めていた映画、「すずめの戸締り」を、今日観ることができました。
演奏旅行で滞在している大阪にて、上映している映画館があったのです。
観ることができて、本当に良かった。
僕自身なぜ被災地にあれほどの想いが向いたのか、彼らの辛さを感じながら、自分の人生にこそ必要だったであろう気持ちを宿しながらあれこれ進んできたこと
時が流れ小さな焦りと共に、そんな忘れかけていた気持ちが心の奥から湧いてきました。いくつもの場面で過去の自分が泣いている姿が甦り、溢れ出るものを我慢することができず。
人は自分のために生き、そして人のために生きる。
自分自身は、突発的なものから平穏な日々まで幸せの価値を本能が実感しているからこそ、更に生きることに執着する。
それを知っている者が、叶わなかった人たちの不幸に対して共に悲しみ、共に苦しみ、関心と宿し生きようとする。
これ全て人として自然な思いであり、自然な行動なのだと思う。
時の流れによる風化や、我ごとで手一杯からの無関心が横行することは承知の上だが、このような力のある映画が世に放たれることで、新しいきっかけを迎えた人は多いだろう。
自分の今までとこれからのつもりを大きく宿すことができることが有難いし、何より忘れかけていたのは被災地のことではなく自分自身だったのだと気づかせてくれたことに、心からの感謝を叫びたい。