2023年01月21日

この曲が好きだ


「もっと歌って!」「もっと気持ちを込めて!」

僕はこの手の表現があまり好きではない。なぜかというと、アプローチがあまりに漠然としているから。


こう言いたくなる状況はよくわかります。演奏が無味乾燥に聞こえてしまったときでしょう。人間が演奏し人間が聴くんだから「もっと感情的に」という意味で発していることも。

それでも歌うには多種多様な歌い方があるし、込める気持ちも「どの気持ちを?」と聞きたくなるほど無数に持ち合わせているものだ。

それを一言でまとめて、アンチテーゼ的に投げるのが、趣味に合わないのです。


ただ最近「どういう気持ちを込めるのが理想的か」ということに関しては、僕の中でひとつの結論に辿り着けました。

それは

「その曲(そこの場面、パッセージ)が好きだという気持ち」

これで良いのだと思います。


少なくとも好きじゃないと思いながらやるべきではないし、たとえ興味が湧かない題材であったとしても、それを心に醸すのは、聴衆のみならず演奏家自身のためにもよくないのですから。

よって答えは、その真逆にあったのだと思ったのです。

posted by take at 16:41| 活動報告