2023年01月05日

新春メッセージ


生徒たちに、新春のメッセージを送りました。


『新春頭考』

君たちは「才能がある」というのをどういうことだと考えますか?

苦労せず楽器が上手く吹けたこと

そう思っていませんか?

たとえそう映ったとしても、それはただの結果であり、そうなれるためには実は明確な素因があります。


才能というのは

「本当に素晴らしいものを具体的にイメージでき憧れることができる。自分の現状をそれと照らし合わせて比べることができる」

その能力のことです。

逆に才能が無いというのは「本当に素晴らしいものがイメージできていない、そもそも素晴らしいものを知らない」「たとえ目の当たりにしてもそれは他人事で、自分の憧れにはできていない」「憧れてはいるのだけど、自分の現実と照らし合わせることができていない」という気質のことを言うわけです。

実はこれはそのまま、楽器が上手い下手の定義として語ることもできます。


もっとわかりやすく考えてみましょう。

楽器は、吹いていれば誰でも自動的に上手くなるものではありません。同時に始めた人がいても、練習時間や努力ということとは別に、「どうなりたいか、そのイメージの具体的内容」によって、数ヶ月後のスキルの結果は全く違うものになってきます。目標や現状把握というのは、初心者時代から既に人それぞれであり、それが初期であっても結果を左右していくのです。


君の周りに君より上手い人、下手な人がいるとしましょう。君とその人の何が違うのかというと、練習時にイメージしている目標が違います。そして自分の現状を把握する精度が違うのです。

才能とか努力とは、この素因こそがその定義であることを知っていてください。言葉の理解がざっくりとしてしまうことで、真理が見えなくなってしまわないように。


私たちが才能の素因と考えがちな努力の仕方や量というのは、これらから派生するものであり、聡明や根気というのも、実はこのことで変わってきます。

素晴らしいものが目標になっていれば、練習内容は的確になり相応しい努力ができる。目標イメージが冴えない人は練習法が粗雑で、練習時間も短くなっていくか無駄に長いか。


演奏家として尊敬されるような人は、驚くほど素晴らしいものが当たり前のようにイメージとして存在しており、自分を見つめる精度も、解像度の低い監視カメラではなく8Kテクノロジー。

上達が遅い人というのは、たいしたことない演奏しか頭の中に浮かばず、なんなら、自分の現状でそれなりに満足できたりするために、すりガラス越しに見つめていたりします。


全ては頭の中が起点です。

さあ、君はどうですか?

posted by take at 18:05| 活動報告