2022年11月21日

小澤さんに指揮をしてほしい


僕なんかが偉そうに言うことでは本当にないのだが


「小澤征爾さんに指揮をさせてあげたい」


ずっとそう思っている。87歳の小澤さんが車椅子で指揮をしている姿を見て、改めてそう思った。

「小澤さんも87歳かあ」と、久々の姿に思う人も多いと思うが、病気になり指揮がままならなくなってからもう長い。

僕は幸いにも新日デビューのマーラー1番から5年間で幾度となく経験できたし、N響を振った2回、これはN響事件後ブランク明けの和解とも言われた2回だが、両方とも経験できた。これは僕のオケマン人生の大きな宝物だ。


小澤さんの素晴らしい音楽、情熱、世界の上澄みからの信頼を、僕自身尊敬の眼差しでずっと見つめてきた。


人生を音楽に捧げた人はみんなそうだが、自分で線を引くならともかく身体のせいでできなくなるのは、本当に死ぬほど辛いことだ。

小澤さんはどう見てももう一体化していたわけで、そんな彼がやりたくてもできなくなって。あの人のことだから、復活を信じ、毎日憧れることをやめず、できることはやっていたはずで‥


車椅子でも、指先だけでもいいから、小澤さんに少しでも指揮をしていてもらいたい。

音楽の音の中に生き、幸福と課題を胸に未来へといて欲しい。

そう願ってやまないのです。

posted by take at 17:53| 活動報告