2022年11月17日

東京芸事大学笑学部特別講座その1


ある芸人は言った。「素人の笑いには敵わない」と。

これはプロのように「笑いをとりにいこう」と考え、作り出し練習し練り上げたものではなく、ただただ天然であり、何も考えずにそうなっているもの。それはある意味、人間界ででき得る考察を超えたところに存在するように見えるほど、孤高のものに感じるということだろう。一介の人間の、じたばたしながら捻り出したものなんかでは到底敵わないと。

ぱっと思い出すのが「ご長寿クイズ系」。

目上のご高齢の方に失礼だなあと思いつつも、それでもシンプルに大爆笑になってしまう、その笑いの原因、何が可笑しいのかの根っこというのは「アレンジテイスト」にある。

この「アレンジテイスト」を今回は考えてみたい。


ここで言うアレンジとは「変化しているもの」として捉えてほしい。

ご長寿クイズが可笑しいのは、本来あるべき答えが、想像もつかない突拍子もないものとして発せられるから。つまり受け取る側は、本来あるべき答えを知っていることが前提。知らなければ、どんなトンチンカンなことを言われも何も可笑しくない。

実は、この常識が存在するべきタイミングで非常識が現れるというのは、かなり破壊力が高くなることをまずは知っていたい。

2に続く

posted by take at 09:37| 活動報告