2022年09月07日
イチローの賛辞
イチローの秘蔵っ子と言われているマリナーズのフリオ・ロドリゲス。一年目からイチローの目利きの通り大活躍だが、彼のことを語る言葉に、大いなるインスピレーションを感じた。
イチロー「たとえば足が速いとか肩が強いとか打つのが上手いとか、そういう選手はたくさんいます。たくさん見てきました。でも162試合を戦うために、毎日同じことを続けられる能力を持った選手は、ごくごくわずかしかいない、というのが僕の経験からのひとつの結論です。21歳にしてフリオは既にそれを持っているし、おそらくこの後も続けるだろうと想像をさせられますね」
またこのようにも。
「フリオはあれだけのポテンシャルがある上に、もっともっと上手くなりたいという思いがすごく強い。僕は、人に対して過剰に期待する、そういうことってしないようにしてきたんですけど、フリオに関してはそれができる選手。またそれを見たい。どこまでいくか、見たい。(そのために)僕ができることを全部やりたいという気持ちです」
イチローにこう言わせる選手というのは、本当に凄いんだろうと思わされます。
彼の過去のいろんな発言の中から、長期に渡りコンスタントに活躍できること、そして向上心がなくならないことというのが、美学として生き様のメインになっているだろうことは感じていた。
このフリオという人のトレーニングの仕方、ルーティンに、まさにそれが見えるのだろう。そしてイチローが年月と共に得られたことを、既に21歳でやっているとうつり、それが驚きとして受け止められ称えられている。
「この若者は、既に理想の鍛え方、壊れない策、常に登っていける方法を熟知している」
イチロー自身もそうだったんでしょうけどね。
これを演奏家に当てはめると
「音がいいとか、パラパラ吹けるとか、音楽的とか、そういう人はたくさんいます。しかし365日最高のパフォーマンスをするために、毎日同じことを続けられる演奏家はごくごくわずかしかいない」
となる。
そこにはルーティンの重要性だけでなく、その内容の是非、安定と向上に対する理想が見える。自分にも生徒に対しても、そんな素晴らしさに憧れずにはいられない。
クオリティや充実、驚きや感動が、一過性ではなく、人生を貫くことこそが人間として最も大事なんだとわかっている人の価値観。
こういう生き方ができる人は、絶対ドーピングに手を出さない。(やってユンケルまで)
それは本当に大事なことだ。
posted by take at 07:49| 活動報告