2022年08月14日

嘘の罪


人は本当に全く嘘をついてはいけないのか?

それとも、内容と程度問題でついてもいいのか?どんな内容なら良くて、どの程度からはだめなのか?


実はこのことが「人生の命題」だとまで感じるようなタイミングが、長く生きれば生きるほど、いつかは誰しにも訪れる気がする。

それくらい世の中にはあらゆる場面で嘘が舞っているし、実はあまりに多くの愚かさが、あまりに多くの人を小さく、また大きく傷つけている。


それでも「人は、その時の気分で言うことが変わる」だし「過去は美化してそう思い込む」というのは、誰しもが胸に手を当ててしまうことだ。「そう思い込んでるんだよね」という訳の分からない言い訳と共に。


「真実のみ」がはっきりと求められるのは裁判。

スタート時における宣誓は「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」であり、証人の場合、嘘をつけば偽証罪に問われてしまうこともある。

この場では「嘘は悪。全て真実であることが正しい」となっている。


裁判以外の場面では、決して嘘は悪とはならないことがある。

「正直者は損をする(バカを見る)」

更に「バカ正直」という言葉もある。


「冗談やんかあ」は、「ちょっとした嘘やんかあ、それくらい見逃してよ」だし、「なにまにうけてんのお」と相手を非難する道具にすらなったりする。「わかっててもスルーしてよお、見逃すのが大人やないかあ」と、相手を子供扱いする武器に。


ひとつだけはっきり言えるのは、嘘はついた人以外の人が傷つくということ。

その責任は誰が取るのか?

裁判じゃない限り「人って弱いからそんなもの」とわかったふりをしながら、自分でその傷を治すしかないのか‥‥


どうにもならないくらい複雑なことにぶち当たった時ほど、嘘を恨めしく思うことはない。

posted by take at 16:14| 活動報告