2022年07月01日

失われた冒険


世の中というのは、魅力的かつ「バランス良くまとまったもの」を評価したがる。

散らかっているのもだが、まとまり切ってないだけで、知的な考察がなされておらず、認めるには思慮が足りない、まだまだ感情的であると論評するが如く。


しかし年齢を重ね、全体像や仕組みが理解できてくることで、まとめようとする大人が、実は失ってしまったものもある。

冒険しようとしないだけでなく、あれこれ理屈が気になると、そもそも冒険自体何出来なくなる。そのことにより、本来人間が望むことのひとつでもある、

奇跡的な閃きの瞬間

というような、バランスを超えた一期一会はそもそも生まれなくなっている。


それでも「人生的完成度の高さ」の方に大人こそが自己肯定が如く共感し、「大胆なチャレンジャー」より「頭の良さそうな若者」を評価し、そして社会全体が失ってしまっている魅力がはっきりとある。

たしかにテクニックや知的な考察は誰もが持ち合わせているものではなく、賢いことを讃えるのは間違いではない。

しかしそれは「後になって宿りさえすれば良い」「若いんだからこそ、恐れずに立ち向かい、時には歯向かう」くらいでいた方がいい。

何より、大人たちが、そんな若者を認めこそすれ、潰すことになるような結果を与えないことだ。

posted by take at 11:07| 活動報告