2022年06月09日

刺されるのではなく包まれる


とある人のコメントに、ドキッとさせられる。


「豊かな響きが好き!
だから今のテンション張りまくりの歌は疲れる」

「テンション張りまくり」という言葉が新鮮です。

言わんとしていることはわかります。明るく澄んだ声(音)が、温かさや柔らかさを失い、常にファンファーレテイストで、まるで襲ってくるように感じるのでしょう。


またこうも書いてます。

「テンション張り過ぎの時代です。楽器は倍音一杯鳴ると豊かな響きでたまらない音となります。人の声も同じ!」

総じて賑やかな時代というのは、僕も感じる。

私たちの楽器もどんどん鳴るようになっているが、同時に失いがちなものもあるのでしょう。

静かで優しい、柔らかい、安堵を表現する音の世界というのは、忘れてはならない。


最期に彼はこう書いています。

「響きに刺されるより響きに包まれたい」

posted by take at 15:40| 活動報告

2022年06月08日

許す以上のこと


修学旅行生が美術館の作品を破損したニュースに関して、作者のクワクボリョウタさんがコメントを公表しました。


まず、このような状況に僕が平気でいられるのは、多くの人が作品を愛してくれていることを知ったからです。支えてくれている皆さんに感謝しています。

暗い展示室で何が起こったのか、どうして生徒たちがこんなことをするようになったのか、自分はまだすべてを理解しているわけではありません。

まだ中学生ですから、これからの発言や対応には注意深くありたいと思っています。

考えてみれば、誰でも若いうちはちょっとした失敗をするもので、今回結果だけ見れば一線を越えていたかもしれませんが、それでも誰かに怪我を負わせたわけではありません。

確かに作品は完全に破壊されましたが、物は物です。幸いこの作品に使われている素材は(その多くは現地の方に譲っていただいた織り機です)どれも修理や再生が可能なようです。

しかも、作者はまだ生きていて作品を修復する気力も体力もあります。だから、物理的な面ではそれほど深刻な状況ではありません。

それよりも重要なのは、生徒たちが内なる不満や怒りの欲望をさまざまな違った形で表現できるよう支えることです。

これはアーティストの力ではどうにもならない。大人や学校、友だちや地域の人たちの協力が必要です。

少なくとも自分は、修復を通じて、この事件が彼らや彼らのコミュニティ、そして芸術を愛する人々に悪い爪痕を残さないよう、最善を尽くしたいと思います。

良い夏休みを迎えましょう!



常日頃、大いなる余裕が生み出す価値観こそを身につけたいと思っていますが、このスタンスに強く感動している時点で、自分がそうはできてないことがわかります。

この素晴らしい言葉が、少しでも荒んだ人たちの心を浄化しますように。


がんばろ。




posted by take at 15:28| 活動報告

2022年06月07日

日常の中の刺激的な音楽時間


実は私たちが理解できていることではあるのだが、人生の時間は限りがある。一日の24時間だって、それ以上の長き時間ではない。意外とあっという間に終わったりする。

私たちに与えられている時間は、永遠ではない。


そのうちのなるべく長く、美しい音楽の響きからインスピレーションを受けることができたらそれに越したことはないとよく思う。そんな刺激が、自分の演奏をして変えていくだろうから。

自分の状態もまちまちなので、美しい演奏を聴く度に同じように新しい感動があるとは限らない。

それでも聴く音楽次第では、感情の差が一定に整う時もあるくらい、セラピーに近い力すらあったりする。


大音量でのイヤホンの使用は難聴への道であり神経質になってしまうことも多いが、それでも音量をコントロールしながらなら、様々なシーンで自由に音楽が聴けるのは物凄くありがたいことだ。

とにかく人生の時間がもったいないことにならないよう、日常の中にもっと美しさの刺激を多く宿したい。

posted by take at 21:33| 活動報告

2022年06月06日

CEO


博多武丸「ちょっとご相談が」(会場爆笑)

博多大吉「なんでしょう」(半笑い)

武丸「CEOになりたいっ」(ぎょろ目)


ということで、武丸はCEOというカッコいいネーミングに憧れがあるわけですが、なんせ一介の演奏家。最高経営責任者とは全く縁が無くてですね。そもそも何も経営してないし、できないし。


そんな武丸、ある日の居酒屋。

武丸「いい店じゃん!さすが○○。宴会部長として、世界中を股にかけて大活躍のキャリアを積んできただけあるね」

○○「いえいえそんな」

武丸妻「そうそう。○○鼻効くよねー。私たちみたいな平社員は恩恵を受けるばかりで」

武丸(いろんな人を指しながら)「じゃああなたは宴会課長で、あなたは宴会係長!」

○○「じゃあ武丸さんは、宴会社長、いや会長」

武丸「ならCEOがいいなあ。CEO!この役職の言い方に憧れがあんのよ」

全員「いいすよ。じゃあ宴会CEOでっ!!」


武丸、ついに昇り詰めました!!

吉川武典

肩書き
今宵のCEO(ちゃんと・宴会・終わりまで)
NHK交響楽団トロンボーン奏者
東邦音楽大学特任准教授
沖縄県立芸術大学非常勤講師

posted by take at 17:56| 活動報告

2022年06月05日

ヨッパVSモロミー


「君、もろきゅう食べるの下手だね」


もろきゅリアンの僕は思わずいじりツッコミをしてしまう。

状況はこうだ。

居酒屋のテーブルに運ばれてきたもろきゅう。

僕は颯爽ときゅうりを一切れ自皿に運び、それが一品目だったこともあり綺麗な状態の自分の割り箸でもろみを適量掬い上げ、見事にきゅうりの細い切り口に盛り付け我が口へ。それはそれは見事なプロの仕事として、コマーシャルにも出られそうな、美しくもしなやかな流れで。


見ると目の前で若い女子がコメディをやっている。

僕が先に手をつけたのでタイミング的に安心してきゅうりを取ったはいいが、右手に持ったそのきゅうりをもろみの小山に突っ込んでぐりぐり。なんとかして切れ口に乗せようとしているのだが、当のもろみは一向に乗っかってくる様子はなく、そもそももろみをかき混ぜただけ、乗りそうで落ちるだけを繰り返している。


「君、もろきゅう食べるの下手だね」


もちろんもろみには罪はない。彼は食べられるのを拒んでいるわけでもない。ただ切ったきゅうりともろみの引っかかりの現実を理解できていない彼女の未熟さゆえの愚行である。

「お箸使って乗せれば‥」

「でも自分の箸なんで」

「まだ一品目で使ってないからさ」


いや、彼女は決して悪くない。なぜなら、これを読んで「あーあたしもー」と思った人が10割であり、かく言う僕も彼女の倍近く生きながら「もろみぐりぐり」を今でも繰り返している。

特にお酒も三杯目以降は映像にならない酷さだ。

その状態で何分も格闘していたりする(気がする)。もう目は行っちゃっていたりするので、何度トライしようが、もろみは一粒一味噌もきゅうりに絡まない。落ちるだけのその映像は、全てカットである。ある意味人生の無駄な時間だ。

その現実から学ぶ時間は、それこそ山のようにあったはずで、まだもろきゅう宴会間がない彼女がそうなのは仕方がないのだ。


それでも、愚かなおっさんはもろみマウントでも取ろうとしたのだろうか。つい偉そうに指南しようとするのである。


「君、もろきゅう食べるの下手だね」

posted by take at 14:49| 活動報告