2019年08月23日

情熱の松方コレクション


国立西洋美術館にて『松方コレクション展』を観賞。気になっていた展示、ようやく観ることができた。

有名なコレクターなんだろうなあと、松方さんが誰なのかもあまりわかっておらず。

その波乱万丈、ダイナミック過ぎる人生を目の当たりにし、強靭な魅力を放つ絵画、彫刻共々、圧倒されまくる時間となりました。


『神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)を率いた松方幸次郎(1866−1950)は、第一次世界大戦による船舶需要を背景に事業を拡大しつつ、1916-1927年頃のロンドンやパリで大量の美術品を買い集めます。当時の松方のコレクションは、モネやゴーガン、ゴッホからロダンの彫刻、近代イギリス絵画、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなり、日本のために買い戻した浮世絵約8000点も加えれば1万点に及ぶ規模でした。
しかし1927年、昭和金融恐慌のあおりで造船所は経営破綻に陥り、コレクションは流転の運命をたどります。日本に到着していた作品群は売り立てられ、ヨーロッパに残されていた作品も一部はロンドンの倉庫火災で焼失、さらに他の一部は第二次世界大戦末期のパリでフランス政府に接収されました。戦後、フランスから日本へ寄贈返還された375点とともに、1959年、国立西洋美術館が誕生したとき、ようやく松方コレクションは安住の地を見出したのです。
開館60周年を記念した本展では、時代の荒波に翻弄され続けた松方コレクションの百年に及ぶ航海の軌跡をたどります』


フランスから最終的に寄贈返還される条件として美術館の建設があり、それで生まれたのが国立西洋美術館だった。つまり松方コレクションを展示するために建てられたのが何度も通っているこの美術館だと知り、その大きすぎる価値に深く感じ入りました。


更に松方氏には「日本の画家たちが本物の西洋美術を日本で観ることによって素晴らしい創作をしてほしい」との願いがあり、共楽(きょうらく)、共に楽しむという名の美術館を作ることが彼の生涯の夢だった。

造船業の栄枯盛衰によりその夢は叶わなかったが、結果彼の業績により国立西洋美術館は生まれることになったのです。


改めて、現代を生きる私たちの幸せは、このエネルギー溢れる生きざまのおかげであることを強く感じる。

愛情を後人への価値を願う気持ちへと向け、溢れる情熱を放ちながら人生を突き進む。

その素晴らしい生涯が、人としての誠の生き方を伝えてくれる。


美術鑑賞を超えた深き感動が、僕の心に充満したのでした。


休日

posted by take at 19:18| 活動報告