2019年01月26日

酷い大人


もしもトロンボーンのベルの中に何か入っているとしたら、それが正面から見えて「あれはなんだ?!」となるとしたら、それは吹いている女子の同級生の男が彼女と仲良く写っているプリクラであろう。(東邦音大、2000年代)



徳島のアウトリーチにピーボーンを持っていきました。ピンクとオレンジ。子供たちに体験トロンボーンをと。

音楽室にて、小学校低学年の男の子が元気よく立候補しピンクを構えます。

すると、それを下から見上げていた一年生の可愛らしい女の子が指差します。


「ねぇ、あそこに何があるの?」


ベルの中を指差すこの子に向かって


「この中には何もないんだよ」


と、トロンボーン吹きは答えます。


「でもあそこには何があるの?」


再び不思議そうに聞いてくる彼女に


「これはね、ただ管になってるだけだから、中には何もないんだよ」


優しく答えます。

この小学校の後は、最後の中学校。聞けばオーケストラ部があるとのことで、トロンボーンスタンドを用意してもらうことができました。

ディスプレイしようと、ピンクのピーボーンを指


ガン!☆


んっ!?


慌ててベルの中をのぞきこむと


……な、なにかいる……


でチューニング管を抜き棒でつつくと


カランカラン☆☆


なぜか緑のピーボーンの緑のマウスピースが。


なぜそれがそこに入っていたかは、帰って大学生にこんこんと詰め寄らなければならないが(?)、それよりも、純朴な少女の純粋な質問に対し、確認もせず否定してしまう大人のなんたる罪深さ。


「先生、でもヘクトパスカルのパスカルですよね」

「んなわけないでしょ!!!」


酷い大人の愚行は繰り返され、罪なき少女は納得いかないまま、社会の理不尽にさらされていくのでした。


N響定期

posted by take at 15:35| 活動報告