2018年01月10日

キャラクター


大抵の場合、楽譜にはキャラクターは書いていない。マーラーのように、細かく言葉にし書いた人もいるが、ほとんどは書かれていない。(そんなマーラーでも全てに書いたわけではなく、どうしても限定したかった所だけ)


楽譜には音程と長さ、リズムと強弱、アーティキュレイションが書いてあるが、キャラクターは書いていない。

指揮者に限定されるような場面でない限り、そのキャラクター設定からのキャラクター作りは、演奏家に任されている。


しかしキャラクターを存在させず、楽譜とのみ対話して終わりのような演奏が散見する。

その演奏にあるのは、音程でありリズムであり長さであり強弱でありアーティキュレイションであり、そしてその楽器の音。

緻密に完成度高く取り組まれていれば、素晴らしい演奏との評価を受ける可能性もあるが、

「だったら機械がやりゃいいじゃん」

という印象になったりする。

音をなぞってさらってさらったらいつかキャラクターが見えてくる、みたいに取り組む人もいるが、僕は一刻も早く楽譜から離れ、キャラクターと、それがもつ感情の表現に明け暮れた方が良いと思う。


学生の頃、楽譜を眺めながら、そのキャラクターを探すのが好きだった。

自分がたどり着くキャラクターが、意外に他人と違うんだと気づいたのは、もう少し年をとってからだった。


大塚へ

posted by take at 18:32| 活動報告