2017年11月29日

リアルと個性


再び千葉は土気、ホキ美術館にて、リアリズム、写実画を楽しむ。

先日上野で、やはり写実展を見たときにも感じたことがあるので書いてみたい。


写実はまずはリアリティーを表現するものだが(本当は更なる奥行きあり)、作家によって画く媒体だけでなく、書き方も結構違って見える。超現実的に見えたりファンタジーが見えたり、美しく見えたりずっしりと見えたり。冷たさを超えて恐怖すら感じるものも。

どの画からも押し付けがましさが感じられないのは、清々しいとすら思えるこのジャンルの魅力だが、ただ作家がアピールしたがっている個性というのは、リアリティーを見ながらもはっきりとわかる。

写実の世界だから余計わかるのかもしれない。リアリズムを描きながら、強く自分だけのメッセージを!

それって凄く難しいことだろうに、他の人とは絶対違う世界観を表現しようという気概がはっきりと見えるのだ。しつこいようだが決して押し付けがましくは感じない。


素晴らしい技術に溜め息をもらし人間の能力の可能性に驚愕しながらも、個人の「負けないぞ」というエネルギーがそこにははっきりと見え、描いている現実の世界や周りのリアリズムと戦っている感もひしひしと感じる。

「自分は自分だ」



なぜ音楽の世界からは、それがあまり感じられないのだろうか。自分は自分だと表現すると駄目なのではとすら感じる空気も流れたりする。

ただこの独りで超現実と向き合うハングリーさと、自分の表現こそ特別でありたいという気持ちをもちながら厳しく戦う勇気は、実は演奏家にも不可欠なのだと思う。

特に若い世代に強く期待したい気質だ。


休日

posted by take at 18:36| 活動報告