2017年03月29日

サムゲタン!!

IMG_7259.jpg



僕が初めてサムゲタンに出会ったのは1991年、N響へ移籍が決まってまだエキストラだった時。25才だった僕はただでさえ緊張マックスなのに、いきなり海外公演。そして初めての韓国。

N響も韓国もよくわけもわからず、ショスタコーヴィッチだったと記憶するが、無事に仕事をやりきることだけを胸に日本を発った。

とにかく周りは知らない年上の演奏家ばかり。ただでさえ怖い雰囲気の方々が更に怖く感じられ、周りとコミュニケーションもろくにとれず隅の方で一人音を出していた。


着いた日の夜だったと思う。

「吉川、サムゲタン食べに行くけど行くか?」

さ、サムゲタン????

「い、行きます」

なんのこっちゃらさっぱりわからなかったが、とにかくついていくことに。

ホテルの近く、路地の一角にある汚い店に入ると、コンサートマスターの徳永二男さんがいらしてて相席することに。

「つんちゃん(徳永さんの愛称)、こいつ今度入る吉川」

紹介されたあたりで緊張マキシマムマックススミダ。とにかく若い時の自分の常だったが、緊張したら黙って酒を飲むはかり。今からは考えられないが、喋れない喋れない。

そうこうしているうちに黒い鍋がやってきた。その時点でも今から自分が何を食べるのかはわかっていない。

スープを一口。

な!なんだ!!この味は!!!

もちろんそれまで経験したことのない味。鶏肉一羽分も一人で食べていいという贅沢感にも感動しまくり。

「こ、これ、美味しいですね!!」

それからは雄弁である。美味しいしか言わなかったのだが。


あれから26年経ち、今では家人が定期的に作るようになり、サムゲタンも日常食に近くなった。

今回のソウルでは景福宮近くの有名店に。キムチのうまさに感動しながら二種類のサムゲタンを楽しむ。

本当に美味しい食べ物だ。家のも負けてないが、本場は入っている人参も立派。カニじゃないが黙って口に運び続ける。口から出るのは、あの頃も今も

「美味しい」

ばかり。後の人生もサムゲタンで健康になり、長生きしながら、更にできるだけ多い回数食べたいものだ。

韓国の奥深さに、カムサムニダ。


ソウルの旅

posted by take at 17:38| 活動報告