2017年02月27日

ベルリンフィルハーモニー


今日はフィルハーモニーでのリハーサル。ここで吹くのはかなり久しぶりになります。

実は2月のベルリンということで、零下や雪まで覚悟してきたのですが、かなりな拍子抜け。昨日は少し冷えていたものの晴天になった今日は暖かいほど。こんなとこでも温暖化を感じると同時に、−20度くらいまでいってたあの頃と比べて空気も違うのでしょうね、アコースティックもそれだけで違って感じるかもしれないと思いながら音だしを始める。

想像してたものの、やはり日本で聞こえる自分の音と違う印象のスタートになりました。ちょっと聞こえづらい。もちろんいつもの感じにもっていこうと身体はするので、時間をかけてだんだんこのホール仕様の吹き方になっていく。

ある程度、自分の音が聞こえやすくなってきた頃、リハーサルが始まりました。

ベルリオーズや小品等は吹いたことがあったのですが、今回はマーラーにショスタコーヴィッチ、しかもパーヴォということで、アコースティックにとても興味がわきます。ベルリンフィルがここでマーラーを演奏しああ聴こえるということはどういうことなのか。


とにかく、いろんな楽器の音がとてもクリアーに聴こえる。響きはドライに広がって、でもきちんと響いている。

ふと天井を見上げると、湾曲した反響板は、日本のホールと比べて随分低い位置まで下がってきている。これが各々の楽器の聞こえやすさに影響している気がしました。つまり、聴衆用というよりステージ上のための反響板ではないかと。


あくまで僕の個人的な印象ですが「余分な響きがない」印象です。サントリーはじめ日本の良いホールのように、手元でファーンと響いている感じではない。しかしデッドで止まるというのではなく、必要な音がクリアーに存在しており、それがきちんと伸びていくみたいな。

「なるほど、この感じだと、その音たちに更なるニュアンスを施して、しなやかな膨らみや激しいテンションを作りたくなるかもしれない」

と思いました。


シベリウスのソリストは、ジャーニーヌ・ヤンセン。まるで磁石になってるんじゃないかという弓と弦。スピッカートでも離れようとしないように見えるのは、一音にめいいっぱい時間を使おうとしているからでしょう。その音楽は一本筋の通りきった、最長ともいえるワンフレーズ。感動を呼ぶ、ひとつの理想がそこにあります。

一音に最長の時間を使うなら、音から音へはモルトスピーディッシモなはずであり、つまりスライディングもかくあると、だからといって硬く機械っぽくなったり、スポーティーな印象になってしまうものではないことがわかる。彼女の演奏は、しなやかで情熱的で、何よりわかりやすい。


素晴らしいホールでの素晴らしいソリストとの音楽経験は、とてもインスピレーションに溢れている時間になっています。


リハーサル。

posted by take at 17:57| 活動報告