2017年02月18日

ミューズの言葉


内田光子さんの言葉ってのがいろいろ面白くて。いろんな意味で別格の音楽家なので流石って感じだけど、中から「ありがち質問系」を選んでみました。


『よく音楽家になれるでしょうか、なんて質問する人いるけど、なれようがなれまいが、人がみんな反対しても、ゼッタイ無一文になってもやりたいという人以外は音楽家にならない。』


これは、思ってる楽聖も多いだろうし、受験生の親からも聞かれたことあります。「うちの子は絶対演奏家になりたいようなんですが、なれるでしょうか?」


思い出すエピソードがあります。

テレビで再現VTRやってました。ある女の子がお父さんに「美容師になりたいから、学校に行ってもいい?」と聞くと、父親は「自分で学費出して行くなら行ってもいい」と言いました。すると(なんと!)、よく考えたらそこまでしてなりたいものではないからやめた、というもの。


音大受験もどうだろう。さすがにバイトで学費は不可能だろうから、たとえば「生活費を自分で稼ぐならいっていいぞ」と言われて行くか行かないか。(実際そういう苦学生はいる)


僕の周りの演奏家に「君ならどう?」と聞いたら、

「受験の時に、生活費を自分だけで稼ぐ大変さがわかってないからもあるが、いずれにせよ、絶対行くって判断にしたと思う。てか、自分の子供が言い出したらそれだな」

と。

僕もそうですね。それで諦めるとはならない。逆に燃えそう。美容師娘は、父親に真剣具合を見透かされてたんじゃなかろうか。


いくつかある内田さんの言葉。実は一番ヒットしたのは以下のこれ。いろんな捉え方ができるが、こう言い切れること、言ってることの真理への力の強さが素晴らし過ぎて………


『「どうすればピアノがうまくなりますか」って聞かれるのね。「勝手にしなさい」と答えるんです。』


N響定期。
ブロカートの本番、明日になりました。いい演奏に仕上がってます。皆さん是非。

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2017年02月17日

シベリウスの反応


シベリウスのバイオリン協奏曲。名曲中の名曲で人気者中の人気者ですが、もしかしたらN響のラインナップ、一番演奏回数の多いバイオリン協奏曲かもしれません。年に何回もやってる。演奏旅行にもよく登場する。今月末からのヨーロッパ公演にももっていきます。

このオーケストラ伴奏は何気に難しい。楽器によって何が難しいかは種類が違うが、アンサンブルの難易度が高いのは全ての楽器共通。複雑なオーケストレーション、テンポの揺らぎによる絡み、そしてソリストとのアインザッツ。


トロンボーンの場合、周りが大きな音で演奏している時にppやpppで和音を吹くパターンがいくつもある。

音程自体は複雑ではないが、何より音量によって生まれるテンションに差ができてしまい、周りと同じタイミングで出ることが難しいのだ。周りやソリストはスピード感をもって動く、そこに「ポン」と同時に出るには、求められている音量がかなり小さい場面が多い。

この話、世界中のトロンボーンオケマンが、うなずいてくれるだろう。


特に、第一楽章の前半に、ソロの符点四分音符と八分音符の符点のリズムの後に出るパターンがある。指揮を見てもまず合わず、必ず遅れてしまうのでソリストを聞きながら吹くのだが、音楽的には符点から次のビートへは向かっていくので、突っ込み気味に吹かないと合わない。しかもpppが書いてある。


突然ですが、ここで皆さんにクイズです。

人間の耳は、ffの直後のスビートppの頭が聞こえないことがあるという。これはなんとなくわかりますね。しかしppの直後がスビートffだったとして、そのppのおしりが聞き取れないことがあるという。わかります?

これは、音量によって耳が知覚するのにスピードの差があるからで、ppよりffの方が早く聞き取れるため、時間的には後から鳴っても被ってしまうということ。

ということは、シベリウスのこの場面も、ただでさえ遅れがちなのに更に遅く聞こえてしまうなら、もっと早く吹かなくてはならない、となる。

しかしさすがにソロより早く吹くのは恐ろし過ぎるし、そうやって意識しすぎて早すぎる結果になる場面もある。



これを考察した時、結局必要なテクニックとして

「唇の反応」

が不可欠だとたどり着く。息のスタートと唇の振動にどれだけタイムラグがないか。これは、基本的な能力として常に求めなければならないことだが、本当にきちんとできるかできないかで、このシベリウスの名曲、その出来は変わってくる。


そしてその反応をもってして、小さい音量の時に使いがちなゆっくりとしたタンギングではなく、クリアーに吹ける舌のスピード、動かし方を選ぶ。


大変にマニアックな話だが、それが質の高いオーケストラプレイをするということになる。


N響定期。

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2017年02月16日

TBMP


♪アイハバ・マウスピース
♪アイハバ・スラァ〜ィド

♪♪♪♪♪♪ンッ!!マピラ〜ィド♪


♪アイハバ・マピラ〜イド
♪アイハバ・ベェル

♪♪♪♪♪♪ンッ!トロンボーン♪


♪アイハバ・トロンボーン
♪アイハバ・プレイヤー

♪♪♪♪♪♪ンッ!トロンボニスト♪


♪アイハバ・トロンボニスト
♪アイハバ・アルコール

♪♪♪♪♪♪ンッ!ヨッパッピー♪


♪アイハバ・ヨッパッピー
♪アイハバ・ヨッパッピー

♪♪♪♪♪♪ンッ!ヨッパッピース♪


♪アイハバ・ヨッパッピース
♪アイハバ・喋りまくり〜〜っ


♪♪♪♪♪♪♪♪ンッ!マウスピース♪


N響定期練習。

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2017年02月15日

濁す奮闘


「吉川さんってドイツに行ってたんですよね」

「もう20年前だよ。随分経っちゃった」

「じゃあドイツ語喋られるんですね」

「(うっ…そ、それは)もちろん!バウムクーヘン、ダックスフンド」

「ははは、それなら僕でも。てか、ダックスフントじゃなかったでしたっげ?犬のことフントですよね」

「そ、そうよ。でも日本では、ダックスフントって言ったりダックスフンドって言ったり………」

ドイツ語ちゃんと喋られない話ネタだったのに、いずれにせよ、なんだかチョー恥ずかしい瞬間でした。


N響定期練習。川越へ。

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2017年02月14日

アイラブFUJI


東海道新幹線、下りは右端、上りは左端の席を必ず取るという人がいる。理由は

「富士山を見たいから」

僕は寝ちゃってる時もあるがそんな人は絶対起きてて、見ることに人生をかけてる勢い。天気が悪く見られないとがっかりするんでしょうね。そんな人は、買う弁当や飲み物も決まってたりするようだ。げんかつぎみたいな意味もあるのだろうか。


ただですね、そんなお方は東邦音大に関わると凄くいいですよ。

埼京線の川越線、広い田んぼバノラマの視野の中にバッチリ見えます。しかもかなり長い時間。もちろん天気悪い日はダメだが、良い日は山肌まで見え、凄く近く感じる。


で、大学の四階の学食『スカイレストラン』からもバッチリ見えます。かなりでかく。くっきり見える日は、30分くらい歩いたら着くんじゃないかって気になる。

やはりパノラマ的なガラス張りの右方向に富士山。左方向には小さくだけどスカイツリーが、くびれまでくっきり見えたりする。


若い頃、同い年の男と話してた時

「ふじさん好きなんですよねー。部屋にポスター貼ってあるんですよ」

と言うので、

「富士真奈美のポスター?」

と突っ込んだら、本気でずっこけていた。

彼なんか、絶対通うといいんだけど、東邦。


N響定期練習。


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