2017年01月07日

首里る満点

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沖縄県立芸術大学は、那覇を代表する観光地『首里城』の直ぐ隣にある。大学の門を出て、目の前の道を十数歩右へ歩いたら首里城の敷地に入るという、本当の本当に隣。大学の周りも観光客だらけ。

芸術を学ぶ若者たちの学舎が、琉球王朝の権威と文化の象徴と隣接していることからは、まことにハイグレードなセンスを感じることができる。沖縄を代表する色である赤土のレンガ色も独特な美を放ち、美術学部の人間でなくてもその芸術性に感じ入ってしまう。


僕はレッスンの合間に二回ほど散策したことがある。県外からの楽聖で三回から十回ほど、ウチナーの楽聖も社会科見学などで小さい頃から複数回来ているようだが、あまりに身近過ぎて観光なんて気分じゃないのだろう。

四年生のレッスンはあと来月のワンクールで終わることもあり、昼食後、皆で散策してみようと相成った。


一番高い展望スポットは、那覇の町から広大な海までが一望できる、でーじいいあんべえ(とてもいい感じ)。なんとウチナーの楽聖がこの場所が初めてだと。

「凄くちゅら(美しい)なんとかみたいな言い方あんの?」と聞いてみたら、「沖縄の人はそんな言い方はしないですね、気持ちいいさーくらいですね」と、沖縄らしい、のーんびりとしたローテンションでニコニコしている。

卒業後沖縄を離れる楽聖は「ここへ来るのは、これで最期だろうなあ」と、なんともセンチなコメント。

で、例のウチナー女子は「私はまた来ます。シェイク食べに」と。売店のスイーツを気に入ったようなのだ。首里の観光的感動より、食い気の方が勝っている。


二年はあっという間だったが、楽聖たちは凄く変わった印象。この春以降も続けて僕の元で学ぶ者もいるが、皆別れが近づいていることは肌で感じており、言葉の端々にエンディングも滲みはじめている。

そうは言っても、彼らの新春はまだまだ多忙だ。オーケストラの本番あり、そこでコンチェルトを吹く者もおり。更に来月はクァルテットの本番も計画されている。

僕は少々センチになっているが、卒業後も含め、彼らはきっと希望に溢れているのだろう。新天地が彼らを待っている。


首里の丘の上には爽やかな風が吹いている。我々はそんな心地よさに包まれながら、心からの笑顔で戯れていた。


沖縄県芸、レッスン。帰京。

posted by take at 21:17| 活動報告