2016年12月22日

オプしょば


いつぞやのサラリーマン川柳で、定年迎えて立ち食いそばも食べおさめだみたいなやつがあり、それなりに利用する僕もそんな人生の区切りに感傷的になり、心の涙と共にすすっていた時期がある。

同じルートを通勤したりするサラリーマンには、大抵お気に入りの立ち食いそば屋があったりする。

主婦はじめ女性陣には想像しにくいだろう。安価で時短、気楽な立ち食いは、家計と身体、そして仕事の効率に優しい食べ物。マダムが高価なランチをしている間に、旦那たちは生き抜く知恵と家族への愛を胸に暖簾をくぐるのだ。

いまどきは味も洗練されており、それでも好みがあったりするだろうから、何軒か食べた上で店を決めている人もそれなりにいるだろう。

何時何分の電車に乗り、何分でそばをすすり、再び何分に乗り会社へ、みたいな。定年は、そんなサラリーマンの生きてきた証にも一区切りをつける、そんなタイミングなのだ。


僕は京急品川駅ホームをよく利用するが、ここは出汁が関西風に変更することもできる。先日、僕の前と後ろのおっちゃんが続けて

「出汁関西風、ネギ多めでね」

と、ユーザーの権利であるオプションチョイスを利用しきっていた。間の僕は出汁は普通、ネギも普通で、まあつまらん人生である。

それにしてもネギ多め(NO)もかなりメジャーになり、利用者のためらいのなさも板についている。見ていると、よそう人の心意気にもよるのだろうが、この日のネギ多めはてんこ盛りで、なんと麺が見えなくなるくらい。想像以上のサービスに、見てるこっちまで嬉しくネギ臭くなってくる。

まあ、ネギが高値の時期は控えめになるのかもしれないが、いずれにせよサラリーマンには、多忙な中に訪れる小さな幸福の瞬間なのだ。

この際、あらゆる業種であらゆる疲れ具合、あらゆ食の趣味のサラリーマンたちに応え、オプションサービスの充実しまくった立ち食いそば屋はどうだろう。


リーマン「これ、DNKSNCSTCBSMMYYSATPSで」

店員「DNKSNCSTCBSMMYYSATPSですね!(厨房中に向かって)DNKSNCSTCBSMMYYSATPSでー!!」

DAIGOでなくとも、聡明な皆さんなら,直ぐにおわかりだろう。


「出汁はぬるめの関西風、ネギは超少なめで天ぷらは小さいのを別皿盛り、麺は柔らかく茹でて最後に愛情トッピングのそばで」

ということです。

それにしても、このリーマン、疲れとるなー。


川越へ。

posted by take at 09:34| 活動報告