2016年09月01日

マウスピースと私


今日、自分用にバストロのマウスピースを選んでみた。

N響では20年以上同じものを使っているので、今回完全にチェンジするかかどうかはわからないが、ちょっと興味のあるモデルだったので本数吹いてみた。

一本選び、レジに持っていく。

たけ「これをください」

店「傷ありますがいいですか?」

吹いてる時は気づかなかったが、ジャンクの部分は確かに新品ぽくない。そんなことはどうでもいいので、「これで」と包んでもらった。

きっと何人もが選定で吹き、そして選ばれなかったのだろう。

楽器本体の場合、たくさんの人が選んできたがずっと残ってる、というのは不安になる。きっと誰が吹いても吹きにくい、響きにくい何かがあるはず。

しかしマウスピースというのは、個人との相性がほとんどでしょう。

最初にどんなマウスピースに出逢い数年吹いたか。そして、一番上達した時期(大体音大時代だと思いますが)に、どんなサイズのどんなタイプのものを使っていたかが、個人のマウスピースとの相性の柱になる。

大きなものからスタートすれば、それで音や吹き込みの基本仕様は出来上がるので、凄く小さいものには行きにくい。逆もしかり。

ある程度出来上がって、そこから変えようというのは、

「今より、もう少しこうしたい」

が希望の向く方向なので、当然個人によってまるで違うのが当たり前。「万人にとって最高のマウスピース」なんてものは存在しない。


マウスピース自体は、楽器全体の音そのものを作るのには影響は少ないかもしれません。もちろん金属の質で変わる部分もなくはないだろうが(硬くなったり柔らかくなったり)、それは吹き手のイメージの方が凌駕してしまう気がします。

一番感じるのは息の通り方であり、

「どのように流れるか、どのように通るか」

が楽器本体が生むサウンドに最も影響しているのだと思います。

その通り方の基本、そこから生まれる音の基本も、実は個人のイメージがほぼほぼ作り上げていると思いますが

「もう少し、今よりこんな音に(こんな息の通り方に)なりたいなあ」

と思った時、探しに行くのが良いのでしょう。

ただやみくもに 「いい音がでるマウスピース」なんてアプローチだと、迷宮に入るだけだと思います。

自分と自分の方向がはっきりしてる時のみ、マウスピース探しは良いのかもしれませんね。ドイツ語で言う 「Mundstu¨ck krank (マウスピース病)」にかからないために。


名曲アルバム録音(スタジオでマーラー、新鮮でした)。アンサンブルソノーレ。


posted by take at 19:15| 活動報告