2016年03月30日

白馬の王子様


かつて、いつもニコニコしているポエマーな女子生徒がいた。彼女がまだ入学間もない頃の話。場所はやき亭だったと記憶している。

「せんせぇ、いつか私を白馬に乗った王子様が迎えに来てくれるんですぅ、ふふっ(*^-^*)」

彼女の周りには花が咲いており、ちょうちょも飛んでいた。素直な彼女を素直に受け入れてあげればよいのだが、素直じゃないせんせぇは素直に応えてみた。

「あのね……それは、どこに迎えに来てくれるのかな?」

「みなみふるやです。エヘッ(*´∀`)♪」

「………あのね、君の希望をくじくつもりはないんだけどね、まず難しいから、周りの男子あたりを意識した方が賢明だと思うよ」

しかし、彼女は悲しそうな顔にはならず。ニコニコ(*^.^*)

「僕はもう10年以上南古谷に通ってるんだけどね、白馬どころか、まず馬自体を見たことが一度もないんだよ。田んぼもあぜ道も豊富だけどいないと思うんだよなー、馬。まずいないな」

ニコニコ(*^-^*)

「まだ豚の方がいる可能性がある雰囲気だけど、でもいないな。豚もいないし馬もいない。だから、白馬はもっといないな」

ニコニコ(*´∀`)♪

「でね、日本は天皇制で王制じゃないのよ。だから王子様がね、そもそもいないんだよなあ」

「いますよぉ、きっといます(^-^)」

「いや、百万歩譲って、白馬に乗ったオジサマは日本にもいると思うよ。でも王子様はいないし、なんこやには絶対いないんだなあ、これが。だから同級生にしといたら……」

ここまで言った時、少しだけ寂しそうな顔になったが、でも直ぐに復活。

「いぇ!せんせぇ、大丈夫です。いつか必ず私を迎えに来てくれるんですよ(*^-^*)」



彼女は数年後卒業し就職、立派な社会人に。その仕事のできっぷりは大したもんらしく、周りからの信頼も厚い。

最近はこの話題で話さないので、彼女の現在の夢はわからないが、きっと白髪のお爺様や悪魔のお兄様相手に、幸福のお裾分けよろしく笑顔を振りまいて、周りをハッピーにしていることと思う。


それにしても、なんとも野暮なせんせぇである。



ジークフリート練習。

posted by take at 17:23| 活動報告