2016年02月23日

そんなのアリ?


アリさんたちは、地球上の生き物を代表する働き者である。キリギリスが怠け者キングかどうかは不明だが(本家ナマケモノいるのにね)、汚名を一身に背負ってもう長い。人間が勝手に設定した話なのだが、幼少の頃から絵付きでそう言われたので、人類のイメージはかなり確固としたものになっている。


こんな話を聞きました。

実はアリさんの世界、全員が働き者というわけではなく、2割の勤勉アリ、6割の普通アリ、そして2割の働かないアリがいるのだそうです。

これは閾値(いきち)という、ある刺激に対して行動を起こすのに必要な刺激量の限界値に、個体差があるのが原因だそうで。

人間でも分かりやすいのですが、すぐ掃除をするのがいるし、ある程度汚れたら動くのもいるし、ゴミ屋敷状態でもへっちゃらな強者もいる。そのズレの共存こそが、アリさんの社会を成立させているという仮説だというのです。

で、そんなコミュニティから、働かないのを全員取り除いてしばらく様子を見ると……

するとなぜか、働いているのアリさんの中から、働かなくなるのが出てくるんだそうです。よく働くアリさんだけの集団を何回作ってみても、時間がたつと、自然に2:6:2の比率で仕事を分担するようになる。

実は働き者のアリさんも疲れたりへばることがあるのだそうで、そうなったら、何もしなかったのが代わりに働き始めるというびっくりな話。補欠要員みたい。

更に過労死もあるんだそうです。よく働くのは早死にしてしまうようで、みんながみんな頑張って過労死してしまったらその組織はそこで崩壊する。つまり組織存続のために、あえてサボるやつが必ず出てくるように遺伝子が設定されているということだそうです。


私たちはすぐ人間社会に置き換えますが、でも実は同じようなイメージを持つことで、コミュニティがうまくいくポイントが理解できます。

僕がかつて聞いたのは、1割の賢者、8割の凡人、1割の悪人で社会は構成されているというもの。

まあ、比率も表現も少々違いますが、どんなコミュニティにもあてはまる気がします。全員で何かの準備をしていても、率先して働く2割、誘導されてやる6割、そしてやろうとしない2割がいる。

問題は、やろうとしない、能力的にできない人も含め、立ち位置の設定、どう見つめ付き合っていくか。高い能力、効率、生産性のみを求め、そうではないものを責め、排除しようとすればするほど、きっと歪みが生まれていく気がします。

一流企業になればなるほど、身体的、精神的障害者の雇用は必須だそうです。出社しなかったり、日常的に問題が起こることも多々あるようですが、生産性とは別の価値観で、組織には必要な部署なようです。


全ての人が同じではない。同じ能力、同じ価値観、同じ状態。

ひとつだけ言えるのは、尊厳と幸せに生きる権利は、全ての人に対して同じだということ。


アリさんの世界から考えさせられることは、実は大切なことのような気がします。


川越へ。ジパング。

posted by take at 09:18| 活動報告