2015年12月16日

抵抗困難麺


夕べ、夕飯を食べながら『マツコの知らない世界』を見ていた。

この番組、知らないというマツコがやたら細かく知ってたりする。もちろん下調べはするのだろうが、日常的にあらゆるものに対する探求心旺盛感が画面に溢れており、はっきりとした好みとしての評価も含め、白紙の状態で学ぶわけではないやりとりが、番組を凄く面白いテイストにしている。

昨日マツコが学んでいたひとつが

【カレーうどん】

これを夕飯時に見たのはちょっとした失敗なのだが、それは置いておいて、マツコのあるつぶやきに、心が床にぶつかるくらいうなずいてしまった。

上手そうなカレーうどんの匂いをかぎ、すすろうとして一言


マツコ 「カレーうどんてまずくなる要素がないわよね」


そうだよなー。まずい要素のないうどんと、まずい要素のないカレーが合わさる。相性も、ご飯と同じく旨味と甘味のあるナチュラルな炭水化物と、かつては奪い合い戦争の種にまでなったスパイスが溢れまくるカレーなのだから、合わない要素がこれまたない。

まっことマツコの言うとおり。

僕は、遺伝子上うどん側からしかカレーうどんを見ていなかった。うどんのラインナップの中のひとつであり、あくまでもうどんにカレーをかけたと。しかし、マツコの発言から持つ印象は

“ふたつの巨星の出会い、ビミアージュ(美味マリアージュ)”

という、幸福感が空腹感に入っていくという、正義とも呼べるようなものであった。


なんとカレーうどんは1910年頃の産物らしい。最初はそば屋がそばにかけたと。もう100年選手である。次の情報は1990年代であり、プレゼンターの「この間何もなく……」というコメントに「80年間なかったのっ!!」と、あの顔で突っ込むマツコも面白かった。その情報は、巣鴨の古奈屋がクリーミーカレーうどんで新しい扉を開いたというもので、その後の発展から、現代の様々な百花繚乱ぶりを紹介していた。

まあ、古奈屋のアイデアと頑張りを認めないわけではないが(偉そー!)、僕は遺伝子上やはり 『五右衛門』 が、真のカレーうどんとなる。『鶴丸』も大好きだが、やはり古馬場(高松一の夜の繁華街)に生まれ育った身としては、古くからこの町に店を構える五右衛門こそ、

“ザ・カレーうどん”

である。旧吉川邸が、二軒の五店衛門に挟まれていることは、高松の夜を徘徊する者で知らない者はいない……知ってたら、昭和な関係者。

昨日の番組では、稲庭や水沢、大阪や恵比寿からも店が来ており、どれも個性豊かで美味しそうだったが、所詮100年の歴史の中では新参者。五右衛門は歴史的に見ても古くから釜茹でで、客(?)から金を奪っても人気者になるくらい華麗に庶民の心を奪っていた。


そーいえば、今年の3月22日のこのブログにも、カレーうどんに対する想いを書きちぎり、つけめん風の“つけカレー”にすると、カレーが跳ねないと書いたが、昨日マツコは、つけカレーうどんで見事に撥ね飛ばしていた。

多少の困難を伴うところも、男女の関係が如く魅力たっぷりなカレーうどんなのである。


川越へ。

posted by take at 09:54| 活動報告

2015年12月15日

歯管理備忘録


今朝、歯医者で教えてもらった内容は、凄く分かりやすかった。

とにかく、毎食後、歯周ポケットに毛先が入るようにして、ほうきではくように掻き出すイメージでブラッシング。これは何回か説明してもらっていた。

「食後30分が勝負です。そこまでに磨いてください。3分でバイ菌が歯垢に変わりはじめ、30分後には歯石になるのです」

たけ 「でも、食後30分は磨かない方が良いという話もありますよね?」

「はい。それは酸性のものを食べた場合。口の中自体が酸性になり、強いブラッシングでダメージを受けるという話です。実はこれは個人差があるのです。私の歯を見てください。少し透明に白くなってませんか? 私お酢が大好きでいろいろかけちゃうんですが、ダメージも受けやすいんです。そういう人は気をつけながらブラッシングした方がいい。私たちが見るとすぐわかるんですが、吉川さんの歯は大丈夫な方です(酸っぱいもん好きなんですが)。ですから30分以内と思っていてください」

なるほど、みんなそうすれば良い、しちゃいけないというシンプルな話じゃないよう。

たけ 「酸性になるって、他にどんなもの食べると?」

「やはり酸っぱいものですね、みかんをたくさん食べるとか。お酒はいいだろうって思いがちですが、レモンサワーとか凄く酸性です」

大体日本酒っすから、飲む頻度は低いと思うが、でも酒を飲む頻度は高いので、結果それなりにレモサワ摂取している気がする。

「シュミテクトはいろいろ種類が出てますが、酸性気味の人に対応するのもあるので、タイプによって選ぶのがいいんですよ。シュミテクトは使ってますか?」

たけ 「はい、知覚過敏になってから」

「あれは、歯みがき粉としてだけでなく、そのまま塗って10分くらいおくだけで、当院でのコーティング治療と同じ効果があります。あと、高価な電動歯ブラシを使うのですがクリーニングしきれてない方が意外といらっしゃいます。いいもの使ってるからと安心して、ポケットまで毛先が届いてないんですね」

つまり、歯周ポケットに毛先が入り込んでいることが凄く大事なことのようですね。あと重要なスポットとして、下の前歯の裏、上の左右の奥歯を特に意識してクリーニングするように、と言われた。唾液線の関係で歯垢がたまりやすいと。

「それとですね、夜寝る前は特に念入りに歯みがきしてほしいのですが、朝は起きてすぐ、朝食より前に磨いてください。とにかく寝ている間が一番口内が汚染されるので。皆さん朝食後にしがちですが、すると夜中にたまった菌が身体に入ってしまうのです。で、朝食後も軽くブラッシング」


最後に先生に言われたこと。

「最近何回か月一で来ていただいてますが、本当は三ヶ月に一回くらいの来院で大丈夫なとこまでいきたいんです。そのためには、吉川さんの日常のブラッシングが凄く重要なんですよ」

なるほど。マメになったらなったで、目標スパンと必要な取り組みは変わるということのようです。


休日。


posted by take at 18:09| 活動報告

2015年12月14日

トロぼーんの歴史


江戸時代、まぐろは見向きもされない魚だったと。


なんとかー!!!


世界の漁獲量の4割を食べちぎる現代の日本人からすると信じられない話。冷凍技術がなく、腐敗具合が激しいとの理由で、当時はまっこと人気なかったらしく 『ねこまたぎ』 と呼ばれていたようです。ねこも無視してまたぐという意味らしいが、人間はいろんな理由で食べなかったとしても、ねこにはそんな事情は関係ないから、当時はマイケルもジバニャンも人が見てないところで食べていたものと思われる。

江戸時代の中頃、醤油が登場。華屋與兵衛(はなやよへい)という寿司職人が “づけ” の技術でまぐろの寿司を提供し、人気者に転じていったと。

やるなー、よへー、グッジョブ!!( ̄▽ ̄)b


しかも、食べるようになってからも、あっさりした味を好んだ日本人は、トロには見向きもしなかったよう。 今はみんなして

「トロトロ!!」

と重宝がっているが、なんと昭和30年位までは二束三文で取り引きされていたそうです。ま、トムも猫バスも人に隠れて食べてたと思いますが。

このトロが人気に転じていくきっかけは、なんと貧乏苦学生が食べて、その評判で広がっていったんですと。彼らの口コミで、トロがボーンと日本人の舌にフィットしたわけです。

やるなー、苦学生、グッジョブ!!( ̄▽ ̄)b


ただ日本史ほどの大作でなく、僕の記憶の中だけでも、高級なイメージからリーズナブルで身近になったと思った瞬間がある。二十代の中頃だったか、池袋の東口、西武デパートから道を渡って直ぐの雑居ビルの一階に

『まぐろ丼屋』

ができた時である。それまで、数百円でまぐろ丼が食べられるイメージはなく、随分嬉しいお店として、ワクワクしながら入店したりしていた。あれはバブルの頃、まぐろもバブリーに、時代の移り変わりを泳いでいたもんです。


レッスン。

posted by take at 16:27| 活動報告

2015年12月13日

崇高なる継承


今年も、僕が最も尊敬する高校生たちによる《KSK・ウインター・コンサート》が開催される。今日は、今年共演するアンサンブル 『ア・ソング・フォー・ジャパン』 のレッスンのため、湘南高校を訪ねました。


KSKとは神奈川県立希望ヶ丘・湘南・川和高校の三校の吹奏楽部による合同バンド、各校の頭文字が名前になっています。2012年から毎年募金を募るコンサートを開催し、大槌町支援を行っている。

彼らは、一回のコンサートで、数十万の募金を集める。会場に集う聴衆たちは、若者たちの強い意思に心動かされ、普段何も出来ていないことに対する自戒の念を払拭したいが如く、お金を投じている。


彼らが素晴らしいのは、先生や大人からの指示でやっているのではなく、全て自分たちで発案、企画、運営をしていること。先生方や携わる大人たちは、周りで見つめているだけで口も手も出さない。三人の部長、更に招く大槌高校の部長たちが仕切るミーティングを目の当たりにすると、高校生たちのあまりのたくましさ、行動力、そして何より

“正しさ”

に頭が下がるばかり。そして毎年、代が変わっても多くの高校生が大槌を訪ね続けている。


先生方も素晴らしい。普通なら、百数十人の学生を上から仕切りたくなるのが当たり前。しかし、高校生から報告がある企画や相談事に対しても、最低限の投げ掛けだけに抑え、逆に投げ返したりして、全面的に彼らを信頼しやらせきっている。

毎年携わらせてもらい、そんな詳細を先生方から聞いたことは、実は僕の教育に対する考え方に大きな影響を与えている。初めて聞いた時、教育姿勢のあまりの正しさに “俺は何やってるんだろう”と、ガッツリ落ち込んだものである。

そんなコンサート。彼らの自発性、自主性はそのまま演奏に反映されている。そのパフォーマンスはとても気持ちがよく、やる気溢れる姿勢から、未来への活力をもらうばかり。本来合奏ってそれこそが良いのだろうと、普段の自分たちと比べ、これまた落ち込んだりする。


私たちは、大いに盛り上がり一発花火をあげることの喜びと、ある意味での簡単さを知っている。しかし、それを継続していくことの困難さも同時に知ってきた。

被災地支援に向けられた思いやりという崇高な志は、ただの継続ではなく、学生が入れ替わってもしっかりとバトンが受け継がれていっている。彼らは当時小学生か中学生、しかも私たち大人よりも “随分以前の出来事感” は強いはずである。


そんな若者たちの、継続する正しさを目の前に、私たち大人は、本来何をするべきなのでしょうか。



第4回KSK Winter Concert
2015年12月28日(月)
開場16:30 開演17:00
海老名市文化会館
出演:神奈川県立希望ヶ丘・湘南・川和高校吹奏楽部
指揮:梅田 俊明氏 各校学生指揮者
ゲスト: 吉川武典(トロンボーン) 臺隆裕(トランペット) 大槌高校吹奏楽部


室内合奏団。KSKレッスン。ブロカート。

posted by take at 18:08| 活動報告

2015年12月12日

払わない


古典落語に、ケチなやつがうなぎ屋の隣に引っ越した話がある。

ドケチよろしく、二階の部屋でうなぎ屋から登ってくる煙をおかずにご飯を食べていたのだが、そんなある日、なぜかうなぎ屋が集金に訪ねてくる。

「こちとらうなぎなんか食ってねえぜ」

うなぎ屋もくせ者で

「煙の嗅ぎ賃をいただきに」

しかしドケチも更なる強者、負けておらず

「じゃあ音で払わあ」

とばかり、ジャラジャラさせて。



今朝、泉岳寺の練習場で、地方から出てきた人のレッスンを始めようとしたら、隣の部屋から、立派なバズィングが聞こえてきました。

ん?トロンボーンやな。

覗きに行くと、名手黒金君が、やはりレッスン前のウォームアップをしているではないか。挨拶と雑談を済ませ部屋に戻る。

「隣は黒金君だよ。ね、とても丁寧に自分の音や音程を聞きながら音出してるでしょ」

しばらく、壁越しにちぃさく聞こえてくる音をサンプルにレッスンを進めてみた。

でも、僕は利用した分どころか、黒金君に一切レッスン代は払わない。



「昨日、夢に君が出てきてさあ……」

数は少ないがたまあに、本当にたまあにだが言われた時、僕は嬉しいもんです。人によるだろうし、もちろん言われた相手にもよる。

キライな人なら

“ナニ夢にだっしょんねん!”

と、嬉しさマイナス。でもニュートラルから好意的な範囲の人なら、意識してもらった気がして嬉しくなります。もちろん内容によるので、まず100パー

「え?どんな内容?」

って聞いてしまいます。自分が見た夢に、好きな人、普通の人、キライな人、様々登場しますが、多分キライな人以外なら

「昨日、あなたが夢に出てきてね……(あなたの夢見たのよ)」

なんてこと、言ったりしたこともあると思います。この際、ウケ狙い的に

「出演料払ってね」

と言うのか、

「出演料払うね」

と言うのか、悩むときがありません?え??僕だけ???

シンプルに、自分にとって“出てきてくれてありがとう”なら、払いたくなるのかもしれませんが、そんなんも含め、支払いがなされたことは一切ありません。



僕はなんと幸せなことに、年中N響の演奏を、雛壇の上でタダで聞いている。そして、その代価を払ったことはない。

いや、音出してる時は聞いてないでしょって?

でも、N響じゃないけど、新世界交響曲の、一発だけのシンバルのためにいる打楽器奏者がオチて叩けず、最初から最後までフルサイズ聞いていたなんて話もある。

もちろん彼は支払わなかった……どころか、彼に支払われた形跡もある。


世の中、代価が全てではありまひぇん。


レッスン。N響定期。

posted by take at 21:04| 活動報告